幸せな脳みそ。

先日「無意識の領域を意識してみる」という記事を書きました。自分の中の不思議として、いつかの問題の解決法を考えていないつもりでも、無意識の中で考えて続けていたと言えるようなことがあるという内容。

これを読んでいただいた方からメールをいただきました(ありがとうございました♪)。昔から似た感覚があって気になりながら過ごしていたけれど、どうやら脳みそってそういうものらしいよ、今までに読んだ色々な内容の本の中に、そういった脳の働きについて書かれていたよ、との事でした。

誰かと自分のその気持ちを共有できた感じがとてもうれしかったのですが、すごくタイムリーなことに今日、NHKの「日曜フォーラム」という番組でそういう内容の話がされていたのです。(本当にたまたまテレビをつけたらやっていた、という感じで途中からだったのが残念)専門家として出席されていたのは脳科学者の茂木健一郎さんと、ヘルスカウンセリング学会会長などの肩書きをお持ちの宗像恒次博士。

もちろん色々なお話がされていたのですが、私自身がおぉっ♪と思えたのはやっぱりその脳の働きからみる「幸せ」についてのことでした。私が感じたような「これまでできなかった事が、一生懸命やっているうちにできるようになった!」と思える出来事があった瞬間には脳内にドーパミンが分泌されるのだそう。それによってうれしかったりやる気がでたりするらしいのですが、そういう“後に続く”感じのワクワク感のようなものを幸せ感と言えるのではないか、とおっしゃっていました。私が常日頃、小さい幸せをたくさん集めていこうとささやかに思っているのと通じるところがあってとっても興味深かったです。

人間の脳は完成せず、いくつになってもそういう脳の働きを失わないらしいですよ。ドーパミンの出る条件は人それぞれなので、人それぞれに「自分なりの幸せ」が存在するのですが、すでに自分の好きな事がある人は幸せの種を持ってるって事ですよね。それをどんどん育てればいいんだもの。興味のある事には何でも挑戦して、どんどん育てて深めていく事が幸せにつながるんですねー。「プロってなんだ」という記事に書いていた、自分なりのプロ意識を持って制作に取り組む事も私の幸せだと言えてしまいます。これはがんばるしかない!
でも茂木さんは、人とコミュニケーションをする中に幸せ感があるとおっしゃっていました。確かにそうですよね、仲間と何かの気持ちを共有するのは刺激を受けられるしワクワクする。あーすごく納得できます。

なので「自分の中で不思議だったこと」が実はみんなに起こっていることで、別に特別な事じゃない事が判明したわけなのですが、全然がっかりせずに余計に楽しくなれたところから見ると、どうやら自分でも特別じゃない事はどこかで感じていたのかもしれません。もし自分だけの能力だったとしたら超能力を持ってる!みたいな認識になっちゃいますもんね。そういう脳の働きがある事に気づいて不思議な気持ちになって楽しくなったのだと思います。

脳みそっておもしろいなぁ。

なんだか、制作中のアフロくんのおはなしにも通じるような気もするんですよね。そう感じるのは私だけかもなのですが。笑

こたつに星クズ

今日の夕方、
「もう、おなかが超ペコペコですぐにでもご飯を食べたいのに、作らないと食ベるものが無いし、作るのは私だ〜!!」
と思って、こたつに座りながらもうしばらく空腹に耐えなくちゃならない現実にショックを受けてしょぼーんとうつむいたその時。。

数十分ほど前に片栗粉を容器に移し替えようとしてこぼれた跡が、宇宙の星クズに見えて不思議な気持ちになりました。

片栗
これのことです!

片栗
ちょっと宇宙っぽい色にしてみた

見えないかな・・・?
けど、絵を描く時の技法でも絵の具の細かいしずくを飛ばして似たような効果を出すものがあるから、別に感覚がおかしいわけじゃない、はず。。

最近めまぐるしく生活が変わって目にするものも新しくなったせいか、全然別の物同士のイメージが結びつく機会が多くて楽しいです。以前書いた雪とケーキのイメージもそれで、今でも変わらず美味しそうに見えますよ。

プロってなんだ

これまで“お金をもらえる=プロ”なんだから自信を持たなくちゃ、みたいに考えていて、最近そんな自分が恥ずかしいと思うようになりました。

前まではどうすればプロとしての自信を持てるんだろうと思っていました。そもそもプロってなんだろうとか。

で、例えば、NHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』は「あなたにとって“プロフェッショナル”とはなんですか?」と聞く場面がある番組なのですが、仮に、あくまでも仮に、私が出演する事になったとしたら、「お金をもらえるのがプロです」なんて、そんな事は言えない!笑 想像するだけで赤面しちゃいます。

その番組をみてそう思うのと似たような感じで、色々と本を読んでいるうちに、自分が的外れな事を思っていた事に気づいたんです。的外れというか、そういう考え方だと幸せになれないというか。。

結局、プロとは何か?というのはそれぞれの意識の中にあって、はっきりしたこたえは無いのかもしれないのですが、一つ、絵本作家の長谷川集平さんがおっしゃっていた事が、私の中のこたえに近いかもしれないと思いました。

「自分の作品が受け入れられるかどうか、常に不安なわけですよ。ただ、それはプロフェッショナルであれば克服しないといけないんだろう、と思う。相手が気に入っても気に入らなくてもそれが自分の作品なんだし、その作品の世界を深めていくことがぼくらの仕事なんだろうと思うからね。(『絵本づくりサブミッション 筑摩書房』より)」

長谷川さんは作家としての立場でおっしゃっていたのですが、よく考えるとこれは広い意味にも解釈できるなーと思うんです。

たとえば身近なところで主婦にも。
自分の作ったごはんが家族に美味しいと思ってもらえるか常に不安だけれど、美味しく作ろうとする。とか。
主婦はお金をもらって家事をしているわけじゃないけれど、プロっていえるよなって。お金なんか関係ない。

ということから、その仕事を深めていこうと意識して、行動することがプロなのかもなぁ・・・と思えたわけです。
もう自信を持とうとか、プロ意識を持とうとかいう事は気にせずに、ただ目の前の事に没頭すればいいんだ♪という気がしてきましたよ。

目の前にある対象の向こうに見えるもの

最近自分で気になっていることがあります。

絵を見ていても、写真を撮っていても、実際見ている対象とは別の何かを見ている。
北斎さんやちひろさんの作品と、自分の撮る写真なんてクオリティとしては比べてはいけないと思うのですが(笑、
何か共通する見方をして、あぁ面白いなぁと思うんです。

それは何かというのはまだ上手く表現できないのですが、
構図とか、線の持つ流れ?というか、なんというか。。うーん。難しいな。

自分の撮った写真の中の好きな1枚を例にあげてみます。
すすき

これは、すすきです。
それは当たり前に誰でも思うことだと思います。
私がこの写真をどういう風に好きかというのを細かくあげてみると、

  • 空とすすきというシンプルなモチーフであること。
  • 空とすすきの面積。すすきの本数。
  • すすきが生えている下から上の方向に流れを感じること。
  • その流れは流れっぱなしではなく穂にほどよく重心があって、静止画なのだけれど、揺れるようなイメージがわくこと。
  • 空はほんのり赤く、雲によって空の中でも重心が下で、上に向かって開放感があり、すすきから感じられる上下の流れのイメージを手伝っているなど、単調じゃないこと。

細かいけれど、、こんな感じです。

たぶん、「これはすすきの写真だ」という印象だけで見終えてしまう人もきっといると思うので、
撮った本人が一番感動しているのかもしれないなと思いました。
それでプロは自分以外の多くの人とその感動を共有できてるって事なのかなと。。
写真って撮った本人が感動した風景を、本人の感性でトリミングした絵って感じですよね。
けれど絵でも同じ事が言える気がするな。この辺の感覚を探るのが最近楽しくなっています。

なんだか良い構図には法則がある気がしています。
今は自然の作り出す流れやフォルムなどがキーになるんじゃないかと思っているのですが、
どうなんでしょう 笑。

でもひとまずカメラのファインダーをのぞいてシャッターを切る事は、
構図を決めるトレーニングにかなりなっている気がします!
写真から一時遠のいていたけれど、またハマっちゃいそうです♪

荒井良二さん@プロフェッショナル 仕事の流儀

今日の「プロフェッショナル 仕事の流儀」に、
絵本作家の荒井良二さんが出演されていました。

荒井さんに出会った数年前は、
カラフルでラフな感じのかわいい作風だなぁという印象はあったんですが、
じつは長新太さんの方が好きだったんです。
けれど最近その自由でダイナミックな感じに胸がきゅっとなった事があって気になっていた所の出演。
これは見なくては!とテレビにかぶりつきました。笑

自由で楽しげな作品の裏にはやはり荒井さん流の大きいベクトルが存在していました。
うまい表現ではないかもしれませんが・・
自分の中の「おとな」と常に心の中で戦っているそうなんです。
おとなは上手くまとめようとしてしまうけれども、
それでは当たり前になってしまう。とにかく自由に!と。
実際に、絵本づくりの現場に密着していたのですが、
絵の描き方も、とにかく最終型のイメージをせずに手を動かして、
当たり前の発想を避けつつ「ひらめき」の繰り返しをしていました。

これは、ひらめく事ができる時はかなり楽しそうだけど、
先の見えない分(あえて見ないのだけど)かなり不安もあるだろうな。。
そのリスクに立ち向かって乗り越え続ける所がプロなのですね。ステキです。
荒井さんも手をどんどん動かしている時はこどものように楽しそうないききとした顔をされていたし、
逆に手が止まってしまった時はずーんと重い表情をされていました。

印象的だったのは、絵本のサイン会で小学生にこっそりと、
「下書きの線消したほうがいいよ・・」と注意されて、やったー!って喜んだというお話。
こどもに身近な作品に仕上がってる事が証明されたからだそう。
確かにそういう目線というのでしょうか、何に向けて描くのかをちゃんと意識するのって大切ですよね。
なるほど、そうすれば自分の殻にこもったような作品になりにくいのかも・・

それと、お家の中も印象的でした。
荒井さんはあらゆる家電たちに顔を描いてあいさつをしていました。
冷蔵庫、やかん、炊飯器・・・もっと色々あったのに思い出せないけど、
それぞれがかなり愛らしくて、うわぁぁあっとなりました 笑
あんなにかわいいコ達に囲まれてたら楽しいだろうなぁと思うけれど、
きっとそれは、自分の心次第なんですよね。
常に好奇心のアンテナを働かせて自分の中のこども心を引き出していると、
日々の感動や発見がいつかの作品の材料になるかもしれないし、
そうじゃなくても毎日が楽しくなりそう!

荒井さんは、はじめて絵本をつくろうとした時に、
こども達はどんなことに喜ぶのかなーと悩んで、
最終的に、そうだ、こどもの頃の自分が喜びそうなことをすればいいんだ!
とひらめいて、動き出せたのだそうです。

私も荒井さんのような大きなベクトルにはできないかもしれませんが、
毎日を楽しく過ごして、よい作品につなげられればなぁとワクワクできました。
自由にのびのびといこう♪

荒井良二さんのホームページ

「プロフェッショナル 仕事の流儀」番組ホームページ

安曇野ちひろ美術館に行ってきました

安曇野ちひろ美術館が12月から冬期休業に入ってしまうので、
せっかく近いのに・・・と思っていそいそと出かけてきました。

美術館のある北安曇郡松川村には、いわさきちひろさんのお母さんの実家があって、
ちひろさん自身も小さい頃によく訪れていたようで、
童画家になってからもアトリエ兼別荘を建てるほど、親しんでおられたようです。

私は自分が本当に有名な画家さんの絵をたくさん見たりしていないんだなぁと実感して恥ずかしくなるのですが、
北斎さんの時と同様、こんなにちひろさんの作品をきちんと見たのは初めてで、
今日もまた色んなものを肌で感じる事ができました。
(最近になってようやく自分にもいい絵を見られるアンテナが備わったのかもしれません。。)

構図や色使い、タッチなどはもちろん素晴らしかったのですが、
テーマが統一されていて、ちひろさんの想いがとても強く感じられる所にぐっときました。
ちひろさんは戦争を体験されていて、子どもたちの平和を祈りつづけ、絵を描き続けたのだそうです。
私にも平和やみんなの幸せを願う気持ちはあるのですが、
やはりちひろさんの経験から湧き出たその祈りのパワーには到底かなわない!と思いました。
生涯一つのテーマで描き続けたと言えると思うのですが、
そういえば自分はそういう所が弱いのかもしれないと気づくことができました。

ちひろさんは徹底して絵の腕を磨いていたし、
平和を願う想いも生き方に大きく現れていてとても大きなベクトルを感じます。
自分にも何かしらベクトルを感じてはいるのですが、
今こそ努力してチカラを付けていかねばならない時なのかもしれないなと思いました。

がむしゃら・・とまではもう行かないかもしれません。
やっぱり、自分自身と周囲(家族など)との生活もあって、
そこから視線をそらしてまで頑張るのは良い事だとは思えないし、
良い作品が生み出せるとも思えない。
と、似たような事をちひろさんもおっしゃっていたようでとても胸に沁みました。

ほんとに、色々な方の作品や、人生に触れたいなぁと思い始められていて、
なんだか最近心がぽかぽかです♪

ちひろ美術館・東京/安曇野ちひろ美術館

北アルプス
安曇野ちひろ美術館の敷地内からみた今日の北アルプス

「プロフェッショナル 仕事の流儀」をみました

今日は「プロフェッショナル 仕事の流儀(NHK)」をみました。
初めて知ったのですが、アナウンサーの住吉美紀さんと脳科学者の茂木健一郎さんが色んなプロフェッショナルな人を迎えてお話を聞く番組のようです。(こういうの、とても好き♪)

今日は<クリエイターたちの言葉
>と題するトークスペシャルで、アートディレクター・佐藤可士和さん、デザイナー・吉岡徳仁 さん、建築家・隈研吾さん、装丁家・鈴木成一さんが出ていました。以前放送済みのその4人の回の印象的な言葉をクローズアップした特集といった感じでした。

全員のおっしゃっているあらゆる事に共感できて心が揺さぶられたし、茂木さんの質問の切り口も、脳科学者としての視点からだからかとても興味深かった。そして内容には関係ないけれど住吉アナウンサーの衣装や髪型、彼女自身の雰囲気もとても好きな感じですごく気になってしまいました。笑 住吉さんは紅白の総合司会をやるあの人なんですねー。なるほどと思えました。

気になってmixiで番組のコミュニティーを探してみてみたら、住吉さんと茂木さん本人からのコメントもあったりして、とてもあたたかな雰囲気。茂木さんの事も知りたくて少し調べてみたら“「クオリア(感覚の持つ質感)」をキーワードとして脳と心の関係(心脳問題)を研究している”とのこと。私自身も前々から「クオリア」を感じていて気になっているので、茂木さんの著書も読んでみたくなりました。

佐藤さんや吉岡さんが言っていた、「まずは本質を知ってから余計なものをそぎ落としてシンプルにする」「シンプルにすることが一番強いエネルギー発揮できる」ということ、隈さんが言っていた「その場(現場)にいかないと分からない何かがある」とか「まわりの環境に負ける(なじむ)ものを作る」「制約がある中に(無難じゃない方向に)逆に面白い答えがある」ということ、鈴木さんの言っていた「売れる売れないに関係なく自分の納得するまでやる」「持続していれば、本当にいいならいずれ評価は身内以外の誰かがする」ということが心に残りました。(すみません、かなり私自身の解釈が入ってると思いますが・・・)なんだか鈴木さんだけが特に職人ぽくて、ずっとずっと努力してここまで来られたんだろうなぁという感じがしました。

きっとほかの人は全然別の言葉が心に残るのかもしれませんし、別の解釈をするのかもしれません。
私の心に残ったこれらの言葉は、どこか自分の状況にも通じるものがあるのだと思います。今自分の向かっている方向へ後押ししてくれる言葉だったり、努力しようと思える言葉だったり。いずれにせよ前向きな気持ちにさせてくれました。感謝。

12/11は日本を代表する絵本作家の一人である荒井良二さんの回のようなので、これは見なくちゃ!!と思います〜。

「プロフェッショナル 仕事の流儀」番組ホームページ

山を見て気づく

エビアン山
最近遠くに見える山がどうしてもエビアンに見える。
よくある雪山のイラストのあの表現は結構リアルなものだったんだなぁと思いました。
特に日が傾いてピンクがかった時。まさにエビアン・・・。
自分も今までこんな風に描いたことがあるのに、
実物をみて今さらそんな風に思うなんて。。
じゃあ今までは何かの絵の印象を元にして描いてたってことか?

自分のイメージの中には、結構誰かの表現したものが元になってることがあるんだろうなーと、気になってきました。
特に自然に関する、お花・葉っぱ・木とか。なんとなく描くけど、あの種類は?わからない。。きっとかなりたくさんありそう。。

できれば自分の表現するものは、自分独自のイメージで作りたいって思う。難しそうだけれど・・・
そしたら色んな実物をみてスケッチでもすればいいのかもしれないですね。
なんか今まで持っていたスケッチとかデッサンのイメージがちょっと変わったかもです!発見だ!

栗と北斎とセーラさん

今日は小布施に行ってきました。

まず、栗かのこの「桜井甘精堂」のロゴやパッケージの雰囲気が好きです。
これは昔ながらのものなのかなー。すごく気になります。

そして、セーラ・マリ・カミングスさんというアメリカ人(かな?)の女性が小布施の街へ与えた影響も気になります。(←だんなクンから聞いた)
セーラさんが再構築に関わったという「桝一市村酒造場」のお店を見たけれど、
日本の伝統の良い所を残しつつ今にも通じる雰囲気になっていて、すごくステキでした。

あと、葛飾北斎が好きになりました!
恥ずかしながら今日はじめて北斎館で北斎さんの絵をまとめて見ました。本当に面白くて、ぞくぞくしました。とてもデザインされてる。。かっこいい。。

気づくのが遅かった事が悔やまれるけど、
逆に遅れても気づけた事がうれしい。
そして自分の国の好きな所が増えたのもうれしいです。
今日出会った事達から少しでもいい影響を受けられれば!

色々ステキで気になって楽しかったけど、
すごく寒かった!もっと着込んでいくべきだった・・・

桜井甘精堂
※サイトにはあまり私の好きな雰囲気が出てないなー。

桝一市村酒造場

株式会社文化事業部(セーラさん関連で)