ぼくのかいたい おめん と めがね
頑張ったり元気を出したいときに、気持ちを切り替える“おめん”があると聞いて、すっかり欲しくなったぼくは探しに出かける。メガネやのおじさんに話すと、不思議なメガネをみせてくれたんだけど…
めにみえない、ちょっといいもののお話。
2018年9月制作、5作目の絵本。
(2020年7月自費出版 - 2020年6月電子書籍(Kindle版)発行)
登場人物
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ぼく
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コトナくん
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とうさん
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かあさん
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みゃうみゃう
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ひげじい
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めがねやさん
こんな気持ちでつくりました
この絵本は小さい頃の息子との会話がもとになっていて、気持ちを切り替える事について楽しく話し合えたらいいなぁと思いつつ作りました。
こどもたちに早く大人になってもらいたいという訳ではありません。
何かを好きになった時、頑張りたくても上手く行かない悔しさのあまりに泣いちゃう事もあるでしょう。そういう時になんとか気持ちを切り替えてまた頑張れたら、楽しい時間が多くなっていいなあ、そこで“おめん”や“めがね”のおはなしの記憶が近道になればいいなあと思います。
そして大人達が、こども達なりの感じ方を羨ましく思っている事も伝えたくなりました。こどもたちの今の感覚を尊重しつつ、大人である自分の事も楽んでいきたいと思っています。
経験ポイントについて
おはなしのベースに「経験ポイント」という概念があります。
息子に、自分のことをやってもらい時に「それは、かあちゃんがやってしまうと、かあちゃんの経験ポイントになってしまうよ。自分でやったほうがいいよ。」と説明してみたら、すぐに意味が通じて前向きな気持ちでやってくれたので楽しくなりました。
この頃の息子はハンコやシールを溜めるのがうれしいタイミングだったおかげか、自分のポイントにしたい、ポイントをどんどんためるぞ!と思ったようでした。
説明したら意外と通じるところが面白くて。でも、、これは血のつながりのせいもあるのかもしれませんね。
おめんについて
日々色んなことがありつつ過ごしていると、悲しいけど幸せだ、とか、一見相反するような感情を複数同時に抱えながら目の前のやるべき事を淡々とこなすような状況になったりします。見た目と心の有り様が違うなんて、まるで おめん をつけているかのようです。
そういう風に、1つの出来事に対しての感情に振り回されにくくなり始める事が、大人の階段をのぼるという事なのかなぁと思うことがあります。
それから周囲を見ていても、みんな自分よりも上手くやってそうに見えて、きっと色々あるんだ、自分なりに頑張るのみだと思えたりとか。気持ちを切り替えることで、楽しい時間を増やしたいですね。
コトナくんは、試合の後に素早く気持ちを切り替えて次もがんばろうと思っている、一足早く大人の階段をのぼった子のイメージです。(小さいオトナの意味でコトナです。)
メガネについて
どうしても、後ろ向きメガネをかけてしまう時がありますよね。でも、そのメガネのせいだと思ったらちょっと気が楽になって、さらに前向きメガネに交換するイメージで気持ちが切り替えやすくなるかなぁと思い、絵本のお話に加えました。
これもまた4歳くらいの時の息子に「前向きメガネをかけていると良い事ばかりに気がつけて、後ろ向きメガネをかけてしまうと、嫌な出来事ばかりに気がついてしまう」と話すと、
「じゃあボクはいつも前向きメガネをかけてるよ!だっていつも楽しいもん!」と元気に言われてうらやましいなぁと思ったことがありました。